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2020年のまとめ(アニメ感想)

2020年に見たアニメの感想をだーっと書きました。
老い×コロナ禍で、いよいよ見るアニメの本数は減っていますが、続けるのが大事!ですよね!


・イド・インヴェイデット
すごいところから原作(舞城旺太郎)引っ張ってきたなあと思いましたが、アニメとの親和性めっちゃありましたね。
連続殺人犯の深層心理にダイブして手がかりを探す「インセプション」的なお話なんですが、事件(被害者の死体とか)や深層心理世界のショッキングさ・シュールさ、情報量を絞って分かりやすい導線を作ることなど、アニメならでは!って感じで良いです。これ実写でやると、コードや予算で日和った、その上難解なものになりかねませんよねえ。(これ、よくわかんねー話のわりに、整理されてて見やすいんですよ、けっこうすごい)
ちょっと悪趣味で、ミステリ要素強くて、ハードボイルド刑事ものなので、そういう要素にひっかかるなら、特殊設定コミコミでおすすめです。あと、M・A・Oが良かった。M・A・Oさんってなんか毒にも薬にもならない役当てられることが多いんですが、今作のM・A・Oさんはねー、毒ですよ。新機軸。


・映像研に手を出すな
色んな意味で手を出さない方がいい感じになってて笑いましたね。面白かったです。


・へやキャン△
ゆるキャン△のスピンオフ……というか、単行本のオマケをアニメ化したやつです。本編がシームレスな構成なので(見事なんすよ)こうやって映像化するわけですな。本編のキャラありきの構成で、そこまで掘り下げもないので、そこまで話すことはないかな……。


・痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。
ネットゲームの世界で死にたくないので防御力にステータスを全振りして、それでゴリ押しをしていったらゲーム内で一目置かれるようになり、日々が充実してくるお話です。(おれは何を言ってるんだ?)
なんか時代に即してるなあという感じがあって、好きでしたね。
主人公は完全に自分のペースでゲームをやっていて、最適解を調べたり、辿ったりすることなく、自分がやりたいことをやっていった結果、他人に認められたり、仲間が増えたりするってわけで……それってもう、世界に愛されてるってことで、そういう実感が欲しいですよね、現代。そして、ゲームはゲームと割り切って全てを賭けはせず、テスト前にはログインを控えたりするその距離感も良いです。
なんかね「こういう日常だったらいいな」みたいなスケールが小さい割に、こじんまりしたなりの幸せに満ちているのが、めっちゃ「今」って感じで好きなんですよねえ。もうトップランカーとか、ネトゲ内デスゲームの時代じゃないですよ。充実した学生生活と、息抜きのネトゲも楽しむ。気負いない感じ。これですわ。そして、放映後コロナが爆流行りして、こういう小さな幸せすらも望むべくもなくなっていくことを、この時の我々は知らなかったわけですが……。


・推しが武道館いってくれたら死ぬ
単行本買っちゃいましたよ。あの繊細な絵柄を、よくアニメに落とし込んだものです。チャムの紹介ソングも、原作の手書き文字からほぼ活きながら見事にアイドルソングにしていて……素晴らしい仕事です。
至る所に気が行き届いていて、いいアニメ化だったと思うんですが、一点。原作にあった「毒」が見事すぎるほどに抜かれているんですね。もちろん、長期スパンでやるなら意味があっても、1クール作品では毒を浄化しきれないというところもあって、いっそ削ったんでしょうけど。もったいないなあという気持ちも。(本作、毒と独特の間が本当に面白いんですよ。最新刊の「これは基さんの墓です」とか)
総じて良かったです。音声がついてハネるアニメは良い作り。


・異種族レビュアーズ
2020年に男性が女性を性的に消費して、その満足度と費用対効果で評価するアニメが大手を振って放映されているとは、許せませんよね。面白かったです。
ただ、さまざまな異種族のお店に行くという作風が、生態学に結びついていて、それなりに知的好奇心も満たせるのが良いのか悪いのか。やること自体は毎回同じなのに、かなりバリエーション多用に感じ、飽きずに見られましたね……。シリアス展開に全く振らなかったのも好感高し。


・虚構推理
2012年の本格ミステリ大賞受賞作にして、作者三作目のアニメ化作品ですよ。城平京って、デビュー作読んだ時「超イロモノやんけえ!」と喜んだものですが、ヒットメーカーだったんですねえ。
で、もうちょっと原作の話。ボク、原作の『虚構推理ー鋼人七瀬ー』読んだ時、めっちゃ感動したんですよ。主人公が事実と違う終着点にオーディエンスを導くために、事柄を整理して論理を整備して、感情を掻き立てていくことに。たどれる筋道を作り、そこに過たずにたどり着け、感動があるのなら、それは「推理」なんだな!と。ミステリというものの考えがアップデートされた瞬間でした。
アニメは、本作の論理の快感を阻害しないように、徹底して黒子に徹しているというか、見やすく、分かりやすく、(可愛く)、を心がけているのが好いたらしいです。琴子かわいい、九郎と琴子の関係性かわいい、鋼人七瀬の声が上坂すみれなの解釈一致。などなど。良かったです。


・球詠
単行本買っちゃいましたね。面白かったですよ。
ストーリーラインは「新しく野球部を作って→練習試合をやって→夏の大会で早いうちから強豪校とあたって」という、どメジャーなものをなぞっているのですが、それ故に保証されるおもしろさもあるというもの。
で、本作を語る上でどうしても避けて通れないのが「作画の悪さ」だと思います。結構ネタにされているので目にされた方も多いかもいしれませんね。ただねえ、一枚一枚の作画は珍奇でも、動画としては結構見られるんですよ。多分モーションキャプチャーをうまく使ってるからだと思います(それゆえにキャラクターの体格を、原作から実在の人間寄りにせざるをえなくなり、原作絵から剥離&作画の乱れが目立つ……というのはあるんですが、それはそれ)。そして、本作はコロナ禍只中のの4月スタート作品のなかで、休みなく完走したというのも考慮すべきですね。限られた予算・スケジュールの中で、「これくらいにまとめれば理解してくれるだろう」とこちらを信じて投げてきた球なら、茶化すことなく受け止めるべきでしょう。良かったですよ。

ちょっとくだらない話。本作、何の断り書きもなく、登場人物……どころか、人類全員が女性の世界なんです。その上で高校野球のリアリティを追求するとどうなってしまうのか……、強豪校の4番を敬遠すると「交通費払え!」「不祥事!」「監督代えて!」「全員敬遠しよう!」みたいなクッソ汚いヤジが女性の声で響く球場が出来上がってしまうわけで……ちょっと面白いですよな。


・かくしごと
名作でしたねえ。
楽しい、満たされた時間を描きながらも、常に「それは終わってしまったものだ」と未来から突きつけ続ける構成にすると、品格が出てくるんですよな。
久米田作品なので、本編ほとんどギャグなんですが、それを挟むOPと EDが徹底してノスタルジーを誘って、アニメ全体が夢の一幕だったような気がしてくるのも良いですよ(EDに至っては「君は天然色」ですからね/しかも大瀧詠一ver)。
不自由ながらも楽しい日々はふとした時に壊れてしまい、そこからどう立て直すか、あらまほしい形を探っていくかという終盤は、なかなか現代的ですよね。面白かったです。


・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
「悪役令嬢」なる謎言葉を普及させて一ジャンル築いてしまったオリジンですよ。さぞかし……と思っていましたが、期待以上でしたね。
とりあえず無駄がないんですよ。
「悪役令嬢として滅びの未来が決まっている」→「破滅を回避する動機付け」=シンプルな導線
「破滅を回避するという目的を(敢えて)時々忘れる」→「人の良さの表現をストーリー展開で無駄なく表現」
「趣味は土いじり」→「一芸で乗り切る(能力者モノ的な)作劇=膾炙したものなのでわかりやすい」+「汚れる土いじりを好む(しかも野菜メイン)→表面的なものにこだわらない人格の表現・一次産業は正義」
物語の展開に必要な雛形をさらっと提示して、その上面白くて独自性がある。
すごいですよねえ、結構新しい話のはずが、古き良き名作に触れたような気持ちになりましたよ。面白かったです。


・本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません(第二部)
楽しかったですね。第1シーズンは商会に取り入り、今回のシーズンは貴族に取り入るわけですが……。女性作者の方が、身分差のシビアさを作品に取り入れる傾向がありますよね。本作も身分のせいで手慰みに殺されかけたりしていて「お、コレコレ」という気持ちになります。で、こういうのを丁寧にやってると、その場で浮かないためのコードが必要になり、そのコードを描くことで作品世界に厚みが出るわけなんですな。今シリーズも面白かったです。世界を描きまくろうとしているな……。


・放課後ていぼう日誌
ゲームって、ある程度自動化できるまでの環境づくりが一番楽しい説あるじゃないですか。ある程度の必勝法を確立するとか、それに至るまでの代替を考えて、ちょっとずつ環境を良くしていくとかが、不自由なりに楽しいですよねえ。
それですね。趣味を通して世界が広がって行ったり、自分の内面世界が豊かになっていく様が描けていく作品は、いいものですよね。


・やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完
もうね、待たされすぎて話はうろ覚えだったんですが、かっちりした話だったのでついていけましたよ……。モラトリアムからの脱却、自立、選択と、いかにもいかにも「それっぽい」道が用意されていたにもかかわらずあのラストは、正直あっぱれです。
選択を避けるというの選択をして、そのリスクを甘受して、関係を続けながらよりよい落とし所を探っていきます……みたいなラストが、どれだけ人口に膾炙するかという話ですよね。個人的には、必然性しかなく、しっくりくるので素晴らしいと思うんですが。


・宇崎ちゃんは遊びたい!
大学生でお互いにフェアであろうとしてる二人のラブコメは、かーなーり、見られますね。ほぼほぼストレスフリーです。宇崎ちゃんを知れば知るほど、献血ポスターで叩かれたの、かわいそう……ってなりましたね。こういうのはねー、タイミングと切り取られ方だよね。
面白かったです。


・うまよん
Cygamesお得意の、毎月EDが変わるちびキャラ五分アニメです。
各キャラの個性に起因するお約束をなぞりながら、新しい個性や関係性を発見していくやつで、キャラにそれなりの愛情があれば楽しめるやつで……楽しめましたね。


・デカダンス
ちょっと古いです。一話のまま続けたらトラッドな感じで逆にアリなんですが、二話のほうに舵を切ると中途半端な古さに思えてしまうのがナンです。画作りは個性があって、話もオーソドックスで見やすくて、悪いアニメではないんですが……うーん、最終話は苦手かなあ。個人的に「おっさんが若い女の子のために善意でやったこと」が、女の子からのお礼で終わるのって、めっちゃダサいと思うんですよね。ここで古臭く、硬派に「おっさんと女の子は再会しませんでした」をやってくれてたらなあと思います。まあ、好みの問題といえばそうなんですが。


・モンスター娘のお医者さん
Zトン先生の絵が動いてる!って興奮しました。ケンタウロスの蹄鉄問題やら、ケンタウロスの一部、目隠しすると落ち着く問題とか、ちょっとニヤリとしましたね。生物学的な面白さと、名医モノの面白さの掛け合わせなんですが、一歩間違えば異種族レビュアーズを面白がる気持ちと一緒だよな……と謎の自戒をしながら見ていました。その自戒は不要では?


・Re:ゼロから始める異世界生活 第2期
いやまあ面白かったんですが、いくら続きモノだといっても、解決の糸口すら見せずに「とりあえず続きは来年」やるのズルくないですかね!?袋小路なんじゃが……その袋小路すらも面白く見せるのはさすがなんですが……。


・神様になった日
これなー、これは難しい作品ですよ。
最終話って、要は、天気の子の「大丈夫」なんですよ。
天気の子の「大丈夫」は、極めて大丈夫じゃないことを視聴者は知っていて、それが悲壮に響くも決して空虚じゃないのは、その言葉が出ざるを得ないことを分かるからなんですよね。で、神様になった日最終話の「大丈夫」案件なんですが、これは今までのお話を通して、陽太とひなの周りの人たちとの関係に盤石な永続性を感じられたら、通る「大丈夫」なんですが、そこまで思い入れがないと、通らない「大丈夫」なんですよ。最終話は極めて大丈夫じゃないんですが、悲壮さを売りにしていないため、そこ一点の勝負になって、で、その勝負は、めっちゃ分の悪いものになっていると思います。
ただ、それはこういう構成とテーマにした以上飲み込まなきゃいけないリスクで、何も、通らなかったからって、姿をくらまさなくてもいいのになあ……だーまえ(原作者)……と思います。ボクは結局脳みそで理解しないと飲み込めない作品でしたが、でも、心に響く人はきっといたはずで、その人たちのためにも「本作は傑作ですがなにか?」的な態度を崩さずにいてほしかったなあとは思います。
ボクは結構好きですよ。


・『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rhyme Anima
いやー、なんかね、毎週ケラケラ笑いながら見ていたけど、本来のターゲット層はこれでいいのだろうか?と、ちょっと申し訳なさを感じながら見ていましたよ。謎の視聴体験。
個人的にヒプノシスマイクの独自色を出そうとした設定(地区ごとのチームとかは独自色ではないです)はけっこうサムいし、有名無実化していると思っているので、これくらいボカして、テンポと視聴後の楽しさ全振りにしてくれたほうがありがたく、楽しめましたね。ラップバトルの描き方もいい塩梅。まあ、ボクが楽しめたところで、関係作品の売上には関係がなく、本当にこれでいいのか……?という気持ちはなくもないですが、それはそれ!


・ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
素晴らしいですよ。時代性を感じます。
ラブライブ!シリーズは、廃校を免れるために学校の広告塔たる「スクールアイドル」になるというのが基本路線なんですが、本作はそういうのは一切ナシですね。みんなが当たり前のようにアイドル活動をする世界で、各々が一歩を踏み出して「自分のなりたいアイドル」像を個々人で追い求めていく……という!みんなが一致団結して一つの目標を目指す今までのノリとは一味変えてきましたよ。
今の御時世、絶対的に正しいことなんてないじゃないですか、たとえそんなものがあったとしても、他者や同調圧力に強制されるなんてまっぴらごめんですよね。だからこそ、自分がどうしたいか、どうありたいかというのが改めて大事になってくるわけです。それぞれが自分のやりたいことをやって、時々それが重なったときに助け合い、また離れたとしても、ゆるやかな連帯を感じ、それが前へ進む活力になるという……(侑ちゃんと歩夢ちゃんの一連の話は、先の関係こそあらまほしいということを描いていたハズ)。強烈に「時代」を感じますし、本作で語られている美徳は、前シリーズの美徳よりも、より胸に響きます。「ゆるキャン△」を見た時に、同じ空の下にいるだけの緩やかな連帯をここまで心地よく描けるものなのか!と思い、そちらも時代性を感じましたが、本作もしかりですよねえ。

まあ、ボクが「時代」とか言えるときは、実際の時代と数年遅れの気もするんですが、それはそれですよね(ボクがリアルタイムで現状を正確に捉えられている気がしないので、しっくり来ている以上過去、時間をかけて消化したものの可能性が高い)。
とても面白かったです。


・戦翼のシグルドリーヴァ
ワンクールは忙しすぎましたね。ポテンシャルを発揮できなかった悔しいレースになったかと想います。1600メートルでは厳しいですが、2000メートル前後のレースで買いたい血統構成です。
……まあ冗談はさておき。出し惜しみされるよりは良いと思うんですが、想定されている視聴者の感情にボクがついていけない感じがありましたね。突飛だから共感できないとかじゃなくて、共感するにはもう少し展開をゆっくりにしてくれないといけない的な。ただ、それをワンクールでやろうとすると、描けることが少なくなってしまう。持ち味が活かせないと。厳しい戦いでしたねー。
ちょっと改めて整理すると、
不幸を呼び込むとされる兵士が→自分を受け入れてくれる基地に転任し→そこで交流を深め(基地のメンバー三人をメーンキャラとしてキャラ立てする)→その基地が敵に落とされ→奪還し→さらに黒幕的なものを倒す
これをワンクールは流石に忙しすぎでは……?と思います。
悪手らしい悪手はないけど、今ひとつついていけない感じでした。まあこれは、見る人の資質にもよるのかもしれない。


・いわかける! - Sport Climbing Girls -
アミノテツロ監督でクライミングという(知名度に反して競技として取り組んでいる人はそこまで周りにいないという意味で)マイナースポーツ。こりゃあ上手く料理してくてくれるだろうな……と思ったら、まあそのとおりでしたね。
実は本作も、やっていること自体は結構忙しないのですが……
高校入学に際してクライミング競技にハマる→才能を発揮する→特訓を重ねる→大会に出て爪痕を残すも本人含め、各チームメイトに問題点が浮かぶ→それを解消+大会に出て頑張る理由付けがなされる+特訓する→次の大会で結果を出す
整理するとやっぱり盛りだくさんの感がありますが……これがかなりすんなり見られてしまうんですね。この辺の調整力というか、「この辺は省略しても伝わるべ」の取捨選択の塩梅が、さすがだなーと。ワンクールで全く後腐れなし、職人技ですよ。


・神達に拾われた男
とりあえず1クールに一作は異世界転生ものを見ておくかの精神で見始めたんですが、なかなか味わい深くて良かったですね。本作、世界があまりにも優しく、善意に満ちており、いっそ童話の一幕を見せられているようで……これが良い。いわゆる逃避作品を、それと知り愛好しようとしている立場からすると、いたれりつくせりといった感じ。これもまた丁寧な仕事ですよ。


・ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN
やっぱり続き物で「今シリーズはこれをやります!」と掲げてくれると、途中の寄り道も安心感を持って見られますし、「味」ですよね。個人的に「これがワンクールアニメの適切なスケジューリングだ!」という答えをもらったような気分ですね。まとまりと満足感を両立させた良いシリーズだったと思います。お気に入りは、お姉ちゃんがあしたのジョーと化して視聴者に突っ込ませたあと、二回くらい追加であしたのジョーと化した回(一話で三回あしたのジョーになることある?)。ギャグっぽいけど正当性があり、キャラ立てにもなっている匠の技ですよ。


・安達としまむら
これ、とてもいいですよね……。
安達がしまむらを思っていることは明々白々なんですが、安達がしまむらを思っている気持ちと、しまむらが安達を思っている気持ちが釣り合ったものなのかは、多分二人の関係が終わるまで分からない。明確な終わりが設定されていない物語なのに、常に終わりがちらついて、二人の一瞬の関係がとても尊いものに思えてきます。で、多分二人は付き合うんですが(暴論)それでも上記の不安は二人が別れるまで拭えない(そこが良い)。
アニメの最終話、二人が自転車の二人乗りで学校に出発するですが、アニメって公道の二人乗り描写って規制されるからか、突然ウユニ塩湖イメージのところを走り始めるんですよ。
で、公道を大っぴらに二人乗りすると、社会のコードを大っぴらに無視する・二人の関係への風当たりの強さを想起させますが、空想の中で二人戯れるなら、危機は据え置きなんですよね(もともと二人の危機は、二人の関係性自体にあったので/前者だと危機が増える)。というわけで、とりあえず終わらせる1クールアニメという形態なら、このとりあえずのハッピーエンド感は超適当。少しバランスの危うい二人乗りのように、二人の関係は内面世界をメインに続いて行くわけなんですな。素晴らしい。


・ご注文はうさぎですか? BLOOM
あの、なんかすいません。見終わったの先月で、結構楽しく見ていたはずなのに、何一つ記憶に残ってないんです……。チノちゃんが進路決めてたような……学園祭があったような……チノちゃんのお母さんの幽霊が出てきた(!?)ような……。いやいや、これは逆ですよね。ストレスフリーで12話×24分を見せながらも、視聴者の心につまらない波風をたてず、後腐れなく終わらせる……。プロの技の発露です。だって以降、「なんかアニメ流すかー」となったとき、本作が候補に上がるということですからね。話を忘れているわりに、ストレスフリーで見られるなんて、すごいことですよねえ。(普通は話を知ってるからストレスフリーなんすよね)


・おちこぼれフルーツタルト
「嫌いな作品」「苦手な作品」を批判する時って、けっこうその言葉が自分にそのまま返ってくることありますよね。ボクねえ、本作これです。とにかくね「いい感じのこと」「真面目っぽいこと」を言おうとする、やろうとすると「クズネタ」「エロネタ」で茶化すんですよね。作劇が悪びれたおっさんぽいというか、テレてるおっさんっぽいというか……!で、これって、真面目なことを言おうとすると茶化そうとするボクにめっちゃ響く批判なんですよね。書いてていま、苦々しい笑顔をしています……。絵とか可愛くって、見やすいんですが、精神性が……ね!



んで!2020年のアニメTOP5はこんな感じ!


1 ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
2 安達としまむら
3 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完
4 かくしごと
5 イド・インヴェイデット



2021年も素敵なアニメにめぐり逢いたいですね。
ではでは。

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テーマ: アニメ・感想 ジャンル: アニメ・コミック

Tag : アニメ

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