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映画「刀剣乱舞」感想

映画「刀剣乱舞」を見てきました。

(以下ネタバレを含む)


 やっぱこれが「正解」だったじゃん!と、活劇刀剣乱舞を経てきた人間は思うわけですよ。
時間遡行軍があの手この手で歴史に介入し、それを阻止しようとする刀剣男士たち……というのがお話の骨子なので「その時代の人間と絡まないのは不自然」ですし「絡んだほうが絶対楽しい」ですよね!活劇の9話が浮いているけど楽しいのはそのためですよな。
 「注目すべきは刀剣男士なので、歴史上の人物の描写に目が行ってはいけない」というなら一理ありますが、歴史上の人物はゼロから描写するわけではないし、登場する必然性もあるのだから、話への没入を阻害しないし、そもそも、そういう考えならオリジナル審神者にあんなキャラ付けするなよって話でさあ。

ああ、活劇の話はもういい。ボクも忘れる。閑話休題。


映画の話をつらつらとしますね。


・拙者「愛しい人を二度殺す」話が大好き芸人!
 最初の十分ちょいで元取れましたね。
 ウェットになりすぎないからこそ、不動のやりきれなさがにじみ出るわけで。このパターンの愁嘆場を、不動と蘭丸にのみ絞ったのもバランス的にグッドです。
 薬研と信長でも出来たはずですからね(そして、それにしても薬研ドライだな……というのが伏線になっていたとは……!)。
 蘭丸、ラグビー部みたいなまるっこさで、結構武闘派なのが良かったですね。戦国の小姓つったら、これくらいはできないと!


・審神者の立ち位置、完璧
 決して多くはない三日月宗近とのやりとりで「ああ、この審神者は、その人柄でもって愛されているんだな」とわかりますし、三日月と本丸の関係を想像させてくれます。年齢や設定も「妙」で文句のつけようがないのですが、打てば響く鐘のように、ストーリーや、刀剣男士のパーソナリティを引き出してくれるところがまず素晴らしいなと!

 本丸のあの感じは、ゴーバスターズとかの秘密基地のノリですよね。


・歴史上の人物のキャスト、素晴らしい
 これもねえ、先程書いた審神者のように、ストーリーや各キャラのパーソナリティを引き出してくれる。「自分もいい演技をしつつ、他のメインを立てる」プロの仕事ですよ。
 信長の運命を知った顔、最高。秀吉のいやじゃいやじゃ、最高。邪悪な笑み、好き。光秀だけ、この作品ならではのものはそこまで見えてきませんでしたが、そうするとそっち陣営に視点が行ってしまうのでしかたない。


・山姥切国広の顔がいい
 信長公に縁のある刀で固められた編成の中で、フラットな立ち位置の山姥切国広。話を回す上で便利で、必要不可欠ですが、その立ち位置はで印象が薄くなってしまうのでは……?ファンは物足りないのでは……なんて危惧は不要です。顔がいい。何しても目が行くから、大丈夫。荒牧くん……君……顔がいいよ……。


・こんのすけリストラ、むべなるかな
 もしこんのすけを登場させるなら、CGかぬいぐるみを作らなきゃいけないんですが(実際の狐が喋る『アンチクライスト』は死ぬほど画面がエグくなってた)、生き物のCGはどんなに頑張っても画面との違和感が出てしまうし、ぬいぐるみが動くと「あーあー、そういうものね」と、リアリティレベルが下がって、映画化にあたって新しくリーチしたい人たちにそっぽを向かれてしまうかもしれない(マスコット猫のルナがぬいぐるみだった実写版セーラームーンは、なんだか見てるこっちも共犯者にされた気分でした)。さらに、こんのすけに人格を認めると情報量が過多になってしまう。だから、リストラして伝書鳩にするのはむべなるかなって感じ。余計なこと言わないしな、伝書鳩。まあどういう仕組みで刀剣男士のところに飛んでいくかはわからないんだけど。(ところで、なんで活劇のこんのすけはあんなに腹たつんだろうね)


・刀剣乱舞のシステムをよくぞ映画に落とし込んだ
 伏線はもちろん張っていて「来るぞ……」「来るぞ……!」と思っていたものが実際に来ると、本当にアガります。これが期待に応えるということですよね!たぶんだけど、君のその生真面目さは、(作中ではあまり描写されなかったけど)持ち主譲りなんじゃないかなあ……?とか考えるのも楽しい。(逆に、それをもって持ち主の描写が薄くても問題ないという捉え方もできます)


・モノとして生きる切なさと、モノとして生きる喜び
 武器として作られ、戦うために生み出されたモノの宿命と本懐は戦うこと……だから、審神者の代替わりに際しても湿っぽくしていられない。審神者には目的があって、刀剣男士が目的を果たすための道具であるから、こういう瞬間はこれまでに何度もあったでしょう。その度ごとに、刀剣男士たちは何回も主君を失うことを繰り返す。その切なさが痛いほど伝わり、同時に「方針を無視して三日月を救援に行く」説得力にも繋がります。三日月は本丸と審神者との思い出のよすがで、ただの一振りの刀ではなくなっているのですね。持ち主がいなくなってもモノに刻まれた思い出は消えないわけですよ。
 
 で、ラスト、ボクは泣いたよ。あれは反則でしょ……。
 定命ではないからこそ出会えた人に、自分の宿命から離れたところで応ずる縁側の、幸せそうなこと。刀剣は戦のために作られますが(権威とか芸術とかの話はおいておくんだ)、刀剣男士として人格を得たあとに、闘争の場か、かつての持ち主を二度見殺すような場面しか与えてられないことへの申し訳無さのようなものは、審神者に心を重ねていたなら、覚えてしまってもしかたのないこと。
 ですが、彼らがそういった血なまぐさく、心を削る任務から離れたところで、幸せそうにしているところに、救われる思いがしましたよ。そら世話されて助けられているのは審神者ですが、同時に審神者は刀剣男士たちを救っているはずなんですよ。
 そこには「使われる幸せ」や、「自分を委ねるべき主君を見つけた喜び」があって、託すしか出来ない審神者のために、危険に切り込んで、審神者の希望を勝ち取ることへの誇りが、モノとしての矜持が、画面外に美しく輝いていたように思いました。彼らはモノですが、モノ以上である。プライドがあって、優しくて、忠義があって、顔がいい。というのを完全に叩きつけてEDに雪崩れ込むの、本当に素晴らしいです。


・総評
めっちゃ良いので、みんな見に行くべきです。
靖子にゃんをはじめ、スタッフのみなさん、ありがとう。
あと、ボクがあの女の子だったら、成長したあと自分の映像見て、卒倒しそうだな。なんでわい、こんなイケメンに囲まれとんねん……と。

以上。

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テーマ: 映画感想 ジャンル: 映画

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