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6月に見た映画まとめ

劇場で見た映画に★をつけてみる試み。
出来ではなく、ボク現在の好感度です。
★が1、☆が0.5でよろしく。
『わたしを離さないで』『100000年後の安全』
『亡命』『アンチクライスト』
『あぜ道のダンディ』『ミスターノーバディ』
『X-MEN ファーストジェネレーション』の7本。多い。



わたしを離さないで ★★★☆
寄宿舎で管理された健康的な生活を送る少年少女。
彼女たちは皆、ある目的のために生かされていた。


SFですよなあ。
人間とクローンを分けるものは何かという話なのですが、
描かれている、子供たちの喜び、悩みはもちろん、
恋する二人のそれとない目配せの記憶さえあれば、
人間らしく生きていると感じ取れますな。
と、観客は簡単にわかるのですが!

訳がさあ!なっちの訳が!ナツコの訳が!
「プア・クリーチャー」を「かわいそうだけど……」
とか、お茶にごすのよ!
そこは、彼らの「生」に触れていない人間と、
観客の断絶を描くためにそのまま訳したほうが!

「もしか」は許そう。なっちの味だしな。
(「もしか」とは、なっち語でクローンのオリジナルのことらしいですよ?)


100000年後の安全 ★★★★
原子力発電から生じる放射性廃棄物が無毒化されるまで10万年。その時まで安置しておくための施設をレポートするドキュメント。

SFですよなあ。
地下都市を作れるくらいの最先端の技術で、嘗ての最先端である原子力発電の尻拭いをするのがヒニクです。
さて、10万年といえば人類の歴史より長いので、
研究者たちは「人類が滅び、言語が断絶した世界」を見越して話し合います。
(6万年後には氷河期が来て、まあ人類滅びるんじゃね?という話らしい)
立て札に不安を抱かせる絵(針の山)を描くべきでは?とか、
そもそも立て札作ったら余計入りたくなるんじゃね?とか。
「おれたち字なんか読めなくてもピラミッド入ったじゃん」「場所がバレるだけさ」なんて。

資源のない国の技術者の覚悟が感じられて、おすすめです。
地震大国は、これ以上のヴィジョンが無い限り、
放射性廃棄物を出し続けてはいけないでしょうなあ。



亡命 ★★★★☆
天安門事件をきっかけに中国から亡命した芸術家・知識人たちのインタビューから浮かび上がる「祖国」とはという問い。

一人一人の語る「中国」がとにかく面白い。
それだけで観に行くべき。ちょっと書き抜くと。

「文革の時の食人の証言を集めていたら、生徒が教師を食いました!地主の息子を生きたまま食いました!離れた地域の前の地主の息子(全然関係ないじゃん!)をなます切りにして肝臓をスライスして村人みんなで食いました!」
とかばっかで、いやー、文革マジやべえと思ったね。とか。
「天安門に集まってデモをする人というのは、まだ政府に期待をしていた。天安門事件でそういう人を虐殺・放逐したため、残ったのは政府に期待しない人たち。期待をしなければ対話も求めない。デモも起こさない。だから平和に見える」
そういう点では、天安門事件は共産党政権を強化する上では有効だった。とかね。

だけど一番「応える」のは、そんなインタビューを受けた彼らが、亡命先で、未だ中国語で、中国(人)のための作品を作り続けていることだよね。



アンチクライスト ★★★★★
情事の最中に一人息子を失った夫婦。心を病んだ妻を癒そうと、セラピストの夫は手を尽くすが……。

いやー、素晴らしかった。
【人間の本質は「虐殺」であり、
それを人間の理性や知恵で抑えこもうなどとは愚かしい。
「虐殺」を制するのはより激しい「虐殺」だ。】
なんてテーマを描き切られたら!たまらない!
自然に還るために森に行ったらこれだよ!
森ガールよ、ゆめゆめ気をつけたまえよな!

角材と赤いアレ。ハサミのシーンは目を覆いました。
無修正で見た外人が失神したというのも頷ける。


あぜ道のダンディ ★★★★☆
宮田淳一は妻に先立たれた、年頃の子供と上手くいかない50歳。妻と同じ症状に罹り、自分を癌だと思い込んだ宮田は……。

とにかく愛らしい。
作中宮田と親友の真田は、自転車で移動するんですが、
それは青春・若い気持ちの延長であり(自転車は青春のモチーフだ!)、
かつ、マイホームを持つために車を諦めた男、
父親の介護のために車を諦めた男の哀愁を同時に描いていて、上手い!
青春と哀愁をひっくるめて、
自分にムチを入れて進むおっさん!
そのどうしようもなさに味がある。
(車ってそんな問題か?と思う君、群馬の自動車保有率を調べたまえ。車ねえと、どこも行けねえから)

感動的なシーンに突入しそうになっても見事にハズして、
展開もベタながら要所要所で一捻り。
出来ることをしっかりと、
さながら右打ちする宮本(ヤクルト)。
あんまりバランスがいいのでシャクですが、面白いです。


ミスター・ノーバディー ★★★☆
医療が発達し、誰も死ななくなった世界。世界が注目する中「最後の死ねる老人」は、自分の過去を語りはじめる……。

どんな話かというと
「『成恵の世界』に出てくる猫が主人公の話」
なんですが、この説明で分かる人、ボクと握手&ハグ。

ミスター・ノーバディは何通りもの人生を生きている。
離婚の際母について行ったパターン。
父のもとに残ったパターン。
上のパターンでは付き合える女性は一パターン。
下のパターンでは二人。だけど結婚生活はさらに分岐。
何パターンも、時に自分が死んで、今の自分に繋がっていないような人生まで生きている。
めちゃくちゃな時間軸と場面転換を、全く不都合無く、分かりやすく見せ続けてるのはそれだけで凄い。

時間をバラバラに生きている彼にとって、
映画の焦点の「老人である自分」も、
過去の可能性の一パターンと大差ない。
大元の自分は、
道から離れた樹の下で選べないと泣いている。
この絵だけで勝ちの気がします。
SFです。
シュタゲの要素も、まどかマギカの要素も、
もちろん成恵の世界もてんこもりのフランス映画。
ビビッと来たら如何か。


X-MEN ファースト・ジェネレーション ★★★★★
冷戦を影で操っていたのは元ナチのショウさん。
米国や復讐のためにがんばれ元祖X-MEN。


2時間以上上映時間があるのに一瞬も退屈させない。
アメコミ原作映画は最近、様々な手法でもって、
作品に「リアリティ」を付して映画化してますが、
「マンガみたいな事件の影に、マンガみたいな奴らの働きが!」っていうのは、得心がいくし、燃える!

キューバ危機の裏で暗躍するミュータントを描くと同時に
「なぜマグニートーさんとプロフェッサーXは決別したか」
を描くわけですが、なるほど。
アメリカの腐女子が
「公式でここまでやられちゃあたしら出る幕ねーわ」
と匙を投げたのも頷けます。

ただまあ、教授のマグニートーさんへの依存が少なかったかな?という気もしますが、
ただでさえ尺がヤバイですからね。
そこは数少ない腐女子の腕の見せどころということで!

お気に入りシーン

能力見せ合いっこ(怒られる)
能力特訓(教授の口八丁)
マグニートーさんのメットセンス。

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Tag : 映画

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