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古酉山の木馬のこと。

山というにはちょっとお粗末な古酉山。
古酉山の頂上はボクの会社から歩いて十分で、
それはボクの会社が古酉山の麓にあることを意味するけれど、
それはどうでもいい。
行きに十分、帰りに七分。
昼休みにちょっと行って帰ってくるには十分だ。
頂上には古酉山公園という、アリバイ作りみたいな公共事業の跡があって、
ベンチと砂場と、幾つかの遊具がある。
その遊具の一つに、木馬がある。
地面から突き出た杭が馬の腹を深く突き刺して木馬は動けない。
笑えるのはそいつの背中に丸い鉄の蓋がしてあるところ。
思うに、こいつは元々どこかの遊園地のメリーゴーラウンドの一頭だったが、
何らかの理由でメリーゴーラウンド解散の憂き目に合い、
働く場所を求めて、この公園にやって来たのだろう。
もしくは、やって来させられたか。
それはどうでもいい。
メリーゴーラウンドはきれいだ。
夢の世界を体現したような装置に入ってぐるぐる回っているうちに、
世界に自分が溶け出して、きらびやかなものの一部になれる。
だけど縫いとめられた木馬は、夢を見せるが夢にはなれないのだ。
串刺しの馬は痛くて眠れまい。

腹には新たな杭が刺され、背中の傷は塞がれた。
雨ざらしに耐えられるように、新しい皮膚も与えられた。
栗毛のてらてらした表面の一部がひび割れ、白い地肌が見え隠れする。

いつかそこがべりべりと割れて、
その中からこいつが生まれ直すのを夢想する。

自分を食い止めるものからすり抜け、走り出す。

そんな彼の姿が見たくて、
ボクは昼休みに山を登り降りしているのかもしれない。

でも雨の日には行かない。
そこまで夢は見られない。



おわり。

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Tag : 妄想

演劇脚本「ぼくがフラワーアレンジメント部の部長として何の成果も残せていないわけがない」

登場人物

冬くん……フラワーアレンジメント部・部長
春ちゃん…フラワーアレンジメント部・唯一の部員
秋田先生…フラワーアレンジメント部・顧問


夕日の差す教室で、窓の外を見ている冬くんと、
その背に視線を投げる春ちゃん。

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テーマ: ショートショート ジャンル: 小説・文学

Tag : 妄想

つまるところ、この街は

暗い道から暗い道に、きっと入ってしまうから……。
私のゆく道を照らしてください、お月さまよ。

とは、和泉式部の歌の和訳。

でも、自分がダメになってしまう予感を、
感じ取れているだけエライと思う。
たいていの人は、気づいたら
もうどうしようもなくなっている。

・・・・・・

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Tag : 妄想

明け方の夢と、宇宙人ガチャ。

くじ引きで、望むものが手に入らなくて、
ぐずっている子供がいたら、どうしますか。

その子供の関係者でないのに、
慰める人は、よっぽどの子供好きでしょう。

だから慰められる子供はきっと少ない。

子供だってそうなのだから、
いわんや大人は、という具合ですよな。

今のボクがそれだ。
慰めはいらない。

………

ガチャで金をすってグチグチ言うのもなーとか
思うわけですが(でも言います)、
グチグチ言って許される空気というのは、
なんとなーく存在していますよな。
まあツイッターなどしょせんパーソナルスペースですから、
スロで負けた競馬でスったなど、自由に
ぶちまければ良いんでしょうが。
なんでしょうね、ガチャは
勝ったところで現世利益がないところが、
勝っても負けても嫌味にならない感じなんですかね。
スロや競馬で勝てば、相手を屈服させられますからね。
ガチャでいいキャラを引いても、だれをやっつけられましょう。

でもなー、やっつけてえよ。
そのキャラの価値を知っている人間だけが
大いに羨ましがるようなキャラを引きたいね。
よくわからないひとには、
なんでえバカがバカ騒ぎしてるよ。
みたいな距離感でね。

あーでも金もほしいな。金がなければガチャもひけねえしな。

宇宙人にさらわれて、
なんか地球と宇宙の間にたっての
折衷役とかまかせられねえかな。
それで莫大な富をな、得てな。

まあ、そんな幸運、ガチャでほしいキャラも
出ねえようなボクにはめぐってこねえよな。


おあとがよろしいようで。

Tag : 妄想

いくさ神に挑んだ話。

昔話をします。

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Tag : 妄想

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